リンパマッサージ
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リンパマッサージのような施術のことを、リンパドレナージュと言うことがあります。また、リンパドレナージュのような施術のことを、リンパマッサージと言うこともあります。
リンパマッサージとリンパドレナージュ。いったい何が違うのでしょうか?
リンパマッサージの目的は、手技を使ってリンパ液にたまった老廃物を体外へ排出させることです。リンパドレナージュの目的もまた、手技を使ってリンパ液にたまった老廃物を体外に排出させること。つまり、両者の目的は同じです。その意味においては、リンパマッサージとリンパドレナージュは「ほぼ同じもの」と考えて問題ないと思われます。
「ほぼ同じ」と言って良いリンパマッサージとリンパドレナージュですが、なぜ両者は言い方が違うのでしょうか?
リンパマッサージが開発されたのは1930年。自身の患者に対する施術のひとつとして、理学療法士のエミール・ボッダー博士が開発した手技が、リンパマッサージです。
博士の施術の目的は、患者のリンパ管にたまった老廃物を、リンパ液とともに体外へ排出すること。そこで博士は、「排水」を意味するドレナージュという言葉を借り、この手技に対してリンパドレナージュという名前を付けました。
のちリンパドレナージュは、欧米諸国を経由して、1980年代に日本の美容業界にまで本格的に普及。美容効果・健康効果が期待できる施術として、日本でも広く話題になりました。
ところが当時の日本人の間では、「ドレナージュ」という言葉が、どうもしっくり来なかったようです。そこで美容業界では、日本人になじみのある「マッサージ」という言葉を拝借して、リンパマッサージという造語を考案。以後、日本ではリンパマッサージという言葉が定着していったようです。
なお、リンパドレナージュとリンパマッサージの言い方の違いについては、ほかにも諸説あります。上記は、あくまでも諸説の中の一説であると理解してください。
2010年、日本リンパ浮腫学会は、リンパ浮腫の緩和を目的に行われる手技について、「リンパドレナージ」(=リンパドレナージュ)という名称で統一することに決めました。名称の統一をめぐり、日本リンパ学会では次のような趣旨の見解を発表しています。
一般にマッサージとは、肩や腰などのコリをほぐすことを目的にした手技のこと。コリをほぐすためには、やや強めの圧を加えることもあります。
それに対してドレナージュとは、リンパ液の排水を目的にした手技のこと。リンパ液の大半は皮膚の表面に近い部分を流れているので、強い圧は必要ありません。むしろ、皮膚の表面を軽くさする程度です。
以上のように、マッサージとドレナージュは、目的も手法もまったく異なる施術。よって、便宜的に「マッサージ」という言葉を使うことはあるにしても、原則としては「ドレナージ」という言葉で統一します。
以上、リンパマッサージとリンパドレナージュの違いについて見てきました。
リンパマッサージは、「マッサージ」という言葉が使われてはいるものの、実際には「ドレナージュ」を目的にした施術です。その意味において、リンパマッサージもリンパドレナージュも同じ施術と考えて良いでしょう。
ただし日本リンパ浮腫学会が言うように、もともとは「マッサージ」と「ドレナージュ」は、目的も方法も異なる施術を指しています。言葉の使い方の正確性を重視するならば、「ドレナージュ」と呼んだほうが良いかもしれません。少なくともリンパ浮腫の改善を目的として医療現場で行われている手技については、「リンパドレナージ」(=リンパドレナージュ)と呼ぶべきでしょう。
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