リンパドレナージュの資格を病院で生かす

リンパマッサージ・リンパドレナージュの資格を病院で生かせる？

医療目的のリンパドレナージュについて

医療目的のリンパドレナージュは具体的にどのような効果が得られるのでしょうか。言葉は聞いたことがあっても意外と知られていないリンパドレナージュを解説します。

リンパ浮腫のケア

リンパ浮腫を改善するためには、むくんでいる足や腕を高くし、流れを促す、または弾性ストッキングなどを着用し、むくみを予防するなどの方法がメインとなってきます。また、むくんでいる手足を動かすのも効果があります。これと並行して、リンパドレナージュの施術を行うことでむくみの改善を図ります。

リンパ浮腫への施術方法

医療用リンパドレナージュはリンパ浮腫のケアのために行われます。がんの治療などによってリンパ節を切除したことにより、リンパ液が流れにくい状態となっている患者に対して、むくみの起きている足・手の先端から体の中心に向けて皮膚を優しくさすることで、リンパ液の流れを促す施術を行います。腋や鼠径部周辺のリンパ液の流れを良くすることで、むくみを取る施術なども同時に行います。

病院で働く場合どんな施術を行なうの？

病院ではリンパ浮腫に対する施術が保険適用となっており、弾性ストッキングや包帯による圧迫、むくみの出ている手足の運動、リンパの流れを改善させるリンパドレナージュ、スキンケアなどを複合的に組み合わせて治療を行います。リンパ浮腫の症状が悪化しないためにも、早期の対策が望ましいです。しっかりとした知識や技術のない人が行うと、悪化する恐れがあります。そのため、医療用リンパドレナージュの資格を持っていれば、持っていない人に比べて大きな強みとなるので、仕事の範囲を広げたいという看護師・理学療法士・作業療法士の方におすすめの資格だと言えます。

リンパのケアに関する資格について

リンパの流れを促してむくみや疲れをケアすることを目的にした資格があります。リンパマッサージ・リンパドレナージュという名前で呼ばれており、どちらもリンパの流れをサポートする方法です。似ている名前ですが、それぞれ違いがあるのをご存知でしょうか。どちらも、病院での医療のためまたは美容のために活用されています。資格の違いや用いられ方の違いの説明と、仕事としてはどのようなものがあるのかを紹介します。

リンパのケアに関する資格は2種類に分けられる

リンパの流れを改善する資格は大きく分けて2つあります。1つ目は、リンパマッサージという美容やリラクゼーションを目的とした資格です。マッサージサロンなどで施術を受けることができるリンパマッサージは、この資格を持っているセラピストが行っています。2つ目は、手術や治療によってリンパの流れが悪くなったことにより発生したリンパ浮腫を改善するために行う、リンパドレナージュと呼ばれる施術の資格です。これは、医師や看護師といった国家資格保有者しか取得できないため、美容やリラクゼーションを目的としたものとは異なります。

美容やリラクゼーション目的の資格

美容やリラクゼーションを目的としたリンパマッサージは、リンパマッサージセラピストやリンパケアセラピストという名前の資格で知られています。これらの資格は、国が定める資格ではないため、リンパマッサージの技術と知識を民間のスクールなどで身につければ誰でも取得することができます。美容やリラクゼーションを目的としているので、一般的にリンパドレナージュという医療用の施術とは区別されています。リンパの流れに沿って指圧をかけ、老廃物を排出されやすくする施術を指し、疲労回復やむくみの解消へ導くとされています。

病気のケアを目的にした資格

美容やリラクゼーションを目的としたリンパマッサージに対して、医療目的のものを一般にリンパドレナージュと呼びます。マッサージサロンなどでリンパドレナージュという単語を目にすることもありますが、医療用リンパドレナージュを指しているわけではなく、リンパマッサージのことを指していることが多いです。リンパドレナージュは、医療リンパドレナージュセラピスト、リンパ浮腫セラピストという資格で呼ばれることが多く、前述の通り、医師や看護師、そして理学療法士、作業療法士などの国家資格保持者のみ取得できる資格となっています。美容目的のリンパマッサージと異なり、圧力を加えることなく、皮膚を優しくさすることでリンパの流れを良くし、浮腫を改善する施術を指します。