リンパマッサージは独学で習得できる？

セラピストを目指している人の中には、「スクールに通っている時間がない…」と悩んでいる人もいるでしょう。ここでは、独学でリンパマッサージを習得するメリット・デメリットや勉強法を紹介しているため、ぜひ参考にしてみてください。

独学でもリンパマッサージを習得できる？

一般的な資格試験と同様に、リンパマッサージも独学で習得することは可能です。ただし、資格取得には豊富な知識と高度な技術が必要となるため、スクールで学ぶよりも合格までに時間がかかりやすい傾向にあります。なぜなら、リンパマッサージの技術は、テキストを読んだだけで覚えられるものではないからです。

しかし、時間をかけて学ぶ意欲があれば、独学でもリンパマッサージを習得できます。独学での習得を考えている人は、それを選択することによるメリットとデメリットを確認し、「本当に自分に適しているか」を吟味することが大切です。

独学でリンパマッサージを学ぶメリット・デメリット

独学でリンパマッサージを学ぶメリット

費用を抑えられる

スクールでリンパマッサージを習得するには、それなりの費用が必要になります。もちろん、選択する講座によって異なりますが、プロ向けの講座の場合は15万円～20万円程度の費用がかかるでしょう。

一方、独学でリンパマッサージを学ぶ際には、ネットや図書館で情報を収集する方法を選ぶことで、お金をかけることなく知識を身に付けられます。そのため、「リンパマッサージを学びたいけれど、まとまったお金を用意するのは難しい…」と思っている人は、独学から始めてみるのも良いかもしれません。

好きな時間・場所で勉強できる

スクールでリンパマッサージを習得する場合は、決まった時間に決まった場所へ足を運ばなければなりません。受講時間以外に移動時間も発生するので、仕事や家事で忙しい人には時間的・身体的負担となってしまいやすいでしょう。

その反面、独学の場合は時間や場所を問わず好きなタイミングで学習できるため、仕事や家事の隙間時間を有効活用できます。また、学習スピードもスクールのように周りの生徒に合わせる必要がなく、苦手な部分も自分のペースで理解を深めることが可能です。

気軽に始められる

「リンパマッサージを学びたい！」と思った瞬間から学習をスタートできるのが独学の良いところ。スクールの場合はさまざま手続きがあるうえ講義の時間が決まっているので、すぐに始められないというデメリットがあります。

また、スクールは入校時に多額の費用がかかるため、「自分には合わなかった…」と感じても気軽に辞めるわけにはいきません。通信講座は比較的リーズナブルな価格で利用できますが、モチベーションの維持が難しく、途中で辞めてしまう可能性があります。その点、独学はお金をかけずに学習を進められるので、辞める時も罪悪感が残りにくいでしょう。

独学でリンパマッサージを学ぶデメリット

苦手を克服しづらい

独学は1人で学習しなければならないため、「これで合っているのかな？」という疑問が浮かんでも自分の力で解決しなければなりません。特に、プロのセラピストになるのに欠かせない実技は、自分自身で疑問を解決したり苦手を克服するのは難しいでしょう。

その反面、通学制のスクールであればその場、通信制スクールであればメールなどで分からないところを質問できます。そのため、スクールと独学を比べると、独学の方が苦手を克服しづらいといえるでしょう。

自分で学習計画を立てなければならない

効率良く勉強を進めるためには、学習計画やカリキュラムを立てるのが有効です。スクールの場合は、あらかじめ決められた学習計画やカリキュラムに則って授業を進めていきますが、独学には決められた道のりは存在しません。そのため、本格的に学習をスタートする前に、セルフプロデュースを行う必要があります。

中には学習計画を立てずに勉強を始める人もいますが、モチベーションが維持できなかったり資格試験に間に合わなかったりという結果に陥りやすい傾向にあります。よって、確実に資格を取りたいと思っている人は、スクールに通ったほうが良いでしょう。

間違った知識を身に付けやすい

独学で特に注意しなければならないのは、間違った知識をそのまま覚えてしまうことです。特に、リンパマッサージの知識や技術は日々進歩し続けており、テキストによっては内容が古く、現在では間違いとされているものもあるでしょう。また、ネットには間違った情報も多数存在するため、正しい知識を身に付けられない可能性があります。

どうしても独学でリンパマッサージを学びたいという場合は、専門出版社や専門家によって編集されたテキストを使用してください。この時、テキストが出版された年も確認し、なるべく最近のものを選ぶのがポイントです。

各種サポートが受けられない

最近では、多くのスクールが就職や独立開業のサポートを行っており、たくさんの生徒がセラピストになる夢を叶えています。また、卒業後もリンパマッサージに関するスキルアップを図るため、定期的な勉強会を開催しているスクールもあるでしょう。

一方、独学には各種サポートを受ける術がないので、自分の力で就職活動などを行わなければなりません。特に独立開業を考えている人は、リンパマッサージの勉強以外に接客や集客などの勉強も必要になるため、サロンの開業までにかなりの時間がかかってしまいます。

そのため、「自宅サロンを開業したい」「人気のあるセラピストになりたい」と考えている場合、スクールへ通った方がより早く目標を実現できるでしょう。

独学する場合の勉強法

テキスト・参考書を利用する

テキストや参考書は、リンパマッサージの習得において必要不可欠なアイテムです。最初のうちは分からないことだらけでしょうが、少しずつ地道に知識を身に付けていきましょう。リンパマッサージを学ぶためには、ボディケア以外に解剖学や生理学などの勉強も必要です。どちらも数多くの書籍が存在するので、その中から自分に合ったものを選んでみてください。

動画で理解を深める

テキストや参考書だけではイメージしづらい内容は、動画で理解を深めましょう。動画は視覚と聴覚に働きかけるため、書籍を使うよりも学習内容が記憶に定着しやすくなります。特に、理解しにくい人体の構造や実技は、動画を使った勉強法が向いています。

リンパマッサージを受けてみる

テキストでも動画でも習得できないのが、リンパマッサージの技術でしょう。施術の流れは把握できても、力加減や身体の使い方は実際に体験しなければ分かりません。スクールでは生徒同士がお互いに施術をしてスキルを習得していきますが、独学ではそれができません。そのためサロンに足を運んで実際にリンパマッサージを体験してみるのも一つの方法です。

何度か施術を受けてノウハウを学んだら、周りの人へ施術を行って感じたことを聞かせてもらいましょう。